2018.03.20ライフワーカー

仕事も遊びも本気で。何ごともメリハリが大事です。

神保町三井ビルディングの株式会社ニューバランスジャパンに勤め、世界で活躍するアスリート、あらゆる年齢層の人々に愛される製品を広めることに全力で取り組む根本裕行さんにお話を伺いました。

――ニューバランスジャパンには新卒入社されたそうですが、これまでにどのようなお仕事をなさってきたのでしょうか?
現在入社12年目になりましたが、それまでの11年間は営業をしていました。

営業ではたくさんの方々と関わり、直販取引や代理店取引など様々な経験をさせて頂きました。
そして12年目に現在の部署に異動し、はじめて営業以外の部門を経験しています。

――現在の部署では、どんなお仕事をなさっているのですか?
社内ではサプライチェーンと呼んでいますが、在庫や発注などの管理の取りまとめをしています。

また、どうしたら社内の業務プロセスがスムーズに進むかを総合的に考えています。
私のいるセールス&オペレーションズプランニングチームは、できてから3年の新しい部署です。

――2015年にサッカービジネス参入を果たした御社で、新たな領域に進出した際に感じた苦労や、楽しさを教えていただけますでしょうか?
12年前に入社した頃は、まさかニューバランスがサッカービジネスに進出するなんて考えもしておらず、大変驚きました。サッカーが好きなので、仕事として関わることができて純粋に嬉しいです。
日本のサッカービジネスにおいて、ニューバランスは後発ブランドです。たくさんの競合ブランドがある中、サッカー領域での認知度がゼロからのスタートはとても大変でした。
これからのニューバランスのサッカービジネスにぜひ期待してください!



――スポーツメーカーであると同時に、御社はファッションブランド的見方をされることも多いかと思います。流行など、市場の動向をどのようにリサーチしているのでしょうか?
弊社には様々な部門があり、それぞれの能力を生かしてお客様のニーズをリサーチしています。
リサーチ結果をベースに、ニューバランスらしさを出せるよう、商品構成に趣向を凝らしています。

営業の時代は仕事でお店によく足を運んでおり、販売員の方のお話をリサーチの参考にしていました。
現場の声が、一番説得力がありますから。

今でもプライベートでスポーツ用品などをお店に買いに行く際に、販売員の方にお話を聞いています。
サイズなどを問い合わせた時に、直接関係ないようなこともお話しさせていただきます。

雑談から仕事に生きる話が出てくるんですよね。
何かを聞き出そうとして会話をするのではなく、会話を楽しむ中で出てくるリアルな意見をすくい上げるようにしています。
仕事としてではなく遊びの延長で、仕事につながるリサーチをしているような感覚です。

また、スポーツをすることもリサーチの一環です。
近々(2018年3月)板橋のマラソンに同僚と参加する予定です。
そこで最新のニューバランスのシューズを履いてみるんです。

商談で、文字で記されたスペックなどに加えて、自分の実装感覚を伝えることで、お客様の理解度が全く変わってきますから。

――お仕事のモットーを教えて頂けますか。
「仕事だけにならないこと」です。
仕事はもちろん大切ですが、遊びにもしっかりと取り組みます。

小さな頃から卓球に打ち込み、今でも必ず週末1回は練習、月に1回大会に参加しています。
サッカーやゴルフも月に1度はプレーします。

よく子供と公園で遊ぶのですが、それもいいリラックスになっていますよ。
忙しくても仕事だけにならないよう、必ずスケジュールに趣味も組み込むようにしています。

――どのように仕事とプライベートのスケジュール管理をしているのですか?
10年以上働いてきて、すごく忙しい時期と、のんびりと働ける時期の波を経験しました。
すごく忙しい時期は、正に仕事だけになってしまい、辛い思いをしました。
だから、忙しくてもちゃんとプライベートの時間を持たないといけないなと実感しました。

だから、スケジュール管理は大事です。
仕事のスケジュールはOutlookで、プライベートはGoogleのカレンダーに分けてつけています。

例えば、「水曜日の7時から9時はサッカー」という予定をつけたら、よっぽどのことがない限り仕事はしません。

仕事とプライベートをひとつの「箱」の中にあるものと捉えています。
その中でオン/オフの切り替えをきっちりと意識しています。

その「箱」の中では、仕事もプライベートも優先順位の優劣は同じです。



――お仕事のモチベーションを上げる秘訣はありますか?
日々の仕事で、最高の結果イメージと最悪の結果イメージを想像します。
想像通りの結果だと達成感、そして次回に向けてモチベーションが上がります。

逆に、上手くいかなくても最悪のイメージを想定しているのでダメージが少ないから、モチベーションは極端に下がりません。

――お仕事の醍醐味や喜びを感じたときのエピソードを、教えて頂けますでしょうか?
5才の息子と、2才の娘が我が家にいますが、子供にニューバランスが欲しいと言われた時はすごく嬉しいです。

上の息子は僕がニューバランスで働いていることも認識しています。
お店に連れて行った時に「あ、これニューバランスだ。欲しい!」と言われると、ニューバランスで働いていてよかったなと思います。

逆に、競合他社さんの製品を欲しがった時は、がっかりしてしまします(笑)。

親が働いている会社を子供が知っていることって、なかなかありませんよね。
自分の働いた証を子供に着せることに誇りを感じています。

我が子に限らず、街中でニューバランスの製品を身につけて楽しんでいる人や、アスリートの方々の着用シーンを見ると、もっと頑張ろうと思いますね。



――スポーツメーカーに勤める根本さんにとって、スポーツとはどんな存在なのでしょうか?
ニューバランスにはサッカー部があり、部員が30名以上います。
有名スポーツメーカー9社が集結して開催される「スポーツメーカーズカップ」での優勝を目指しています。

応援に駆けつけた家族ともども、部員は1泊2日の泊まり込みで、オン/オフを問わずみんなで楽しみます。
部員メンバーは社内の部活動であると同時に生活の一部とも言えますね。

また、先述の板橋のマラソンも、きっかけはサッカー部の先輩の一声でした。

その先輩が参加するという話を聞いて、僕も出場を考えていると、だんだんと参加希望者が増えていきました。
スポーツが社内外のコミュニケーションをつないでいます。

――学生時代は卓球をしていたのに、サッカー部に入部したのはなぜですか?
入社時、社内の方々とコミュニケーションが上手く取れず、悩んでいました。
「少しでも楽しく出社したい」と思えるようにするべく、初心者ながら、声をかけていただいたサッカー部の活動に参加しはじめました。

当時は特にサッカーが好きだったわけではありませんが、プレーしているうちに大好きになりました。



――スポーツには、確かに人をつなぐ力があるのですね。
現在通っている卓球の練習場では、上は70代から、下は小学生まで、幅広い年代と関わっています。
去年はじめたゴルフも、卓球のネットワークから仲間を見つけました。

その方とは初対面でしたが、今では毎月ラウンドに行くほど仲良くさせていただいています。
また、同じビルで働く山本なつみさんはスポーツブランドとしてニューバランスを知ってくださっており、それがきっかけで一緒にフットサル大会に出場し、今でも定期的にフットサルをしています。

スポーツを通じて、つながりが広がると思います。

――言で表すと御社はどんな会社でしょうか?
「チームワーク」でしょうか。
ニューバランスにはコアバリューという、グローバルで共通のメッセージがあり、そのひとつが「チームワーク」です。

要は、アットホームな会社ということですね。
「スポーツメーカーズカップ」のように、イベントや旅行などを家族ぐるみで行うことが多いです。

他の会社に勤める友人に話すと驚かれますよ。
去年は大人と子供含めて30人ほどで、みんなで温泉に行きました。

仕事もプライベートもチームワークのいい会社です。

――これからの目標を教えて頂けますでしょうか?
スポーツ市場の拡大に貢献したいです。
個人的には、ニューバランスが参入していない卓球ビジネスに進出したいと思っていますが、まずは、現行のスポーツビジネスを大きくして行くことが目標です。

中長期的に、大きな国際大会に出場する多くの選手にニューバランスを着用していただき、一般の方にもニューバランスを意識してもらえる機会が増えれば良いと思っています。


根本裕行
株式会社ニューバランスジャパン
バリューチェーン
セールス&オペレーションズプランニングチーム
世界的スポーツメーカー、ニューバランスの日本法人に勤務。発表当時世界を驚かせた、同ブランドのサッカー市場参入に関わる。入社以来、主に営業として直販取引、代理店取引など様々な業務を経験し、2017年から現職。

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