2017.09.26

書道家 武田双雲さんの、「書いて夢を叶えるワークショップ」を徹底レポート!

夢なんて叶わない......。と思っていませんか?
不思議なことに、思考を変えることで、劇的に人生が変わっていくのです。

それを自ら実践し続ける、書道家 武田双雲さん。
人生で大切にすることを「楽」と決め、リラックスして楽しむことを積み重ねたら、「人」も「運」も何もかもが引き寄せられるようになったと話します。
誰でもすぐに始められる、法則に迫ります。



書道家、武田双雲さんによるワークショップが9/9に開催されました。
テーマは「書いて夢を叶えるワークショップ」。

書道家である母の影響を受け、3歳から書道を始めた武田双雲さん。
東京理科大学理工学部卒業後、NTTに入社し、約3年間会社員として勤務したのちに、書道家として独立しました。

そして現在は、自身の書道教室を全国に展開する他、テレビ、雑誌などのメディア、イベント、講演会などにも活躍の場を広げ、著書も多数出版し活躍されています。
今回は、そんな双雲さんに、ビジネスでも活かせる「思考術」を交えたお話を伺いました。


ホルモンバランスとリラックスの関係

「書道をやっていると、ホルモンの変化を感じます」という意外な一言からワークショップはスタートしました。

私たちは、日々、ホルモンバランスや自律神経をコントロールして生きています。
緊張状態が続くと、幸せホルモンが減少し、落ち込みやすくなってしまう。
ホルモンバランスが良い時を「健康」というのだそうです。

緊張感のある部屋に入った時に感じる、ピリピリとした空気。
あの空気こそが、ホルモンの正体です。

副交感神経を活性化させる方法を身に付け、いかにリラックス状態に導くかということが、ホルモンバランスを整える上で大切だと双雲さんは話します。



「最近はリラックスが苦手な人が多いんですよね。特に日本人は、不安遺伝子が強く、危険を察知する能力が高い。その分、不安を感じやすいんです。情報化社会となり、昔に比べても入ってくる情報量が多くなっているので、余計ですね」。

そのような中、リラックス状態を維持できるようになれば、疲れ難くなり、健康状態も向上し始めるなど、いろいろなことが上手くいくようになるのだそうです。
書道の良いところは、リラックスできるところだと双雲さんは話します。

「書くことで、ホルモンバランスが整えられ、肩こりが改善されたりします。よく、息を止めたまま、緊張して書く人がいますが、それは逆の行為。ただでさえ、生きていると緊張の連続なのだから、せめて書道の時はリラックスしてください」。


さて、ここからがいよいよ本題。
今回のテーマでもある、「夢を叶える」についてです。
夢を叶えるためにすべきことは、誰にでもすぐに真似のできることでした。


夢を引き寄せるには?

1.物事の解釈を変える

双雲さんによれば、考えていることが叶っているという意味では、誰もが、すでに夢を叶えているのだそうです。
しかし、考えていることは、本当に叶えたい夢ではなく、自動操縦で習慣として考えてしまっている潜在意識のため、叶っている実感を持っている人は少ないのです。

この話の時に、双雲さんが例えとしてあげたのが雨の話。
「あいにくの雨」だと思っている人は、「恵みの雨」に解釈を切り替えるだけでも、プログラムは変えられるという理論です。

気圧の変化で体調が悪くなる人は、気圧の変化=体調が悪いと結びつけてしまっている。
そして、だんだんそれが、身体にプログラミング化されて、いつの間にか本当に体調が悪くなってしまうのだそうです。

なんと、考えていることが、現実に反映されてしまうんですね。
だからこそ、まずは、事象の解釈を変えていくことが大切だと双雲さんは分析します。
解釈を変えることが、夢を叶えることへの一歩なのです。


2.心構えをする

双雲さんが次に語ってくださったのは、心理学でいう「選択理論」です。

私たちは、知らず知らずのうちに、感情を選択しながら生きており、イライラする時は、イライラを自分が選択してしまっていると言えるのだそうです。
そのような中、大体の人は、事象に対して、あれこれ考えてしまいますが、先に感情を発動していくことで、人生を劇的に変えることができるというのが、双雲さんの考えです。

「スポーツ選手がマインドセットするように、実は私たちも知らないうちに、マインドセットをしているのです。ネガティブやポジティブは生まれつきのものではないので、3週間もあれば、誰でも簡単に変えられます。『書けば叶う』というと、そんな訳ない! と思いますよね。でも、本当に叶うんですよ。書くというのは、選択をしているのです。だからこそ、書道では『心構え』が一番大事になります。書くことは、自分と対話をするということなのです。目に見えるように書いて、身体で覚える。それは、言葉でしゃべるよりさらに強い行為なわけですね。書道を通して、気が繋がっていくと、色んなことが自然と上手くいくようになるのです」。


3.毎日ちょっとずつ改善する

死ぬまでの間に、一番選択を増やしたい感情は何でしょうか?
その答えとなる漢字を1文字決めてくださいと言われたら、何を選びますか?
双雲さんが大切にしようと選んだのは、「楽」という漢字だと話します。

「リラックスとエンジョイを極めようと決めた日から、すべてを楽しもうとしました。でもこれが意外と深い。楽しめていない自分が見えてくるんですよね。楽しもうと思うと、意外と難しいんです。なので、まずはリラックスして楽しむというのを再優先に、セットするようにしました。1.01理論でちょっとずつ改善するんです。例えば、文字を書くときに、毎回あえて自分にいじわるをする。ハネすぎたり、ねじってみたり(笑)。飽きない工夫ですね。小さな改善1.01を毎日繰り返していくと、ある時に、爆発的に変わる。これが世に言う、幸せとか成功の法則です。だから今ありえないと思うことでも、10年続けていたら、とんでもない領域まで行けるんですよね。僕は、楽しむとかリラックスするということを先に決めたのが功を奏したと思っています」。



日々の改善を積み重ねると、だんだん心構えが安定し、波動が安定してきます。
そうすると、まるで磁石のように、人がどんどん引き寄せられてくるという現象が起きるのだとも話します。
ビジネスで成功を収めている人にも同じ現象が当てはまるというのだから、驚きです。


夢を叶える準備ができたら、いよいよ実践!

筆を手に取り、いよいよ実際に参加者が書いてみる時間です。
まずは体術から入るということが大事だと双雲さんは語ります。

「できるだけリラックスしてください。強く握りながら書くのは、ブレーキを踏みながらアクセルを踏んでいるようなもの。夢が叶わないのも、アクセルよりもブレーキが強いからです。人間は、メンタルブロックが積み上げられ、上手く書けなかったらどうしようとかいう、無駄なノイズがすごくあるんですよね。でも、ノイズがあると書けません。スポーツと一緒で、書道も精神を統一しないと書けないのです。芸事はすべて体術なので、心身をひとつにして書いてください」。

まずは、円を書くところからスタート!
参加者はまだ少しかたい印象です。

「まずは呼吸をします。ゆっくり力を抜いて、できれば表情をちょっと柔らかくしてみてください。上手く書こうとせず、ただ、『ありがとう』という気持ちで、『サイコー』と思って書いてください」と双雲さん。



円にもびっくりするほど個性が表れています。
続けて、円の中に田んぼの「田」を書いていくと、さらに人によって大きな違いが。
そのような中、「1画目で3種類に分かれるんですよね」とはじまったのが、双雲さんの筆跡占いとも言えるものです。


1画目が
外に広がってる人:適当な人。器が大きければなんでも入るから大きくしている。このタイプはバッグも大きい人が多い。
内側に沿ってた人:変態気質。わざわざ器を狭くしている。合理的なことよりも、美しくありたいという拘りが強い人。
まっすぐな人:筋が通っている、ぶれない人。
という双雲さんの分析に会場には一気に笑いが起きました。


この分析で双雲さんが言いたかったこと。
それは、物事はすべて言いようだということ。

「どれが良くて、どれが悪とかではないのです。適当な人は、言い方を変えれば、臨機応変な人。変態はクリエイティブ。筋が通っている人は頑固......ネガポジにすべて返還できる。全部が裏と表なんですね」と双雲さん。



次は、1画目と2画目がくっついていた人と、離れていた人。
くっついていた人:人見知り。
離れていた人:警戒心がない。

あとは、2画目の曲がり方。
止まっていっている人と止まらずにいっている人。
丸く止まらずにそのままいっている人は、運転している時に一時停止でギリギリ停まらない人なのだとか。

要するに、世の中にはいろんな人がいるから成り立っているのだと、双雲さんは考えます。

「統計学上では、夫婦は筆跡が同じ人と絶対に結婚しないと言われているんですね。違うからこそ、喧嘩する反面仲がいい。仲が良い、悪いは、違うことをどう捉えるかによるのです」。
この話からも、物事は捉え方次第ということが伺えます。

次は「一」。
その次は、自分の名前。

それが終わると今度は「リレー書道」なるものがスタート。
これは、参加者が2,3人で1組になって、1画ずつ書いていくグループ戦。



1画目を書いたら、どんどん隣の人に回して書き足し、「志」「誠」などの漢字を完成させます。
知らない人同士で、緊張感があった会場も、いつの間にかみんな和気あいあいと楽しそう。

双雲さんは、それぞれの良い点をコメントしながら回り、会場全体がリラックスしたハッピーな雰囲気に包まれました。

最後は個人戦の「へのへのもへじイケメン選手権」。
字はバランスかつ個性ですと双雲さんが話す通り、個性ある顔が見事に登場し、盛り上がりました。



双雲さんは、「書道というのは、いつか上手くなることは無いのです。でも1.01理論を積み重ねれば、全員絶対上手くなります。努力すればできるのです。1本ずつ、幸せと思って書いてください。幸せなマインドセットで、素晴らしいと思って毎日を生きてほしい。幸せそうに生きるということが何よりも大切です!」
という言葉で締めくくりました。


圧巻のパフォーマンス

ワークショップの最後は、双雲さんのパフォーマンス!
参加者からリクエストされた漢字を、双雲さんは本当に楽しそうに丁寧に書いていきました。



「志」「誠」「愛」「翔」「夢」と続き、「ビャン」。
この「ビャン」は一番画数が多い漢字を! というリクエストから書いたもの。

双雲さんも初挑戦の漢字と言いながらも、見事に書き上げたのは圧巻。
その後「楽」「笑」「歩」「新」と続き、世界にひとつの作品が出来上がりました。



最後には、作品と一緒にみんなで記念写真。
かつてない盛り上がりを見せ、ワークショップは幕を閉じました。

双雲さんの生き方は、書道を通し、多くのビジネスパーソンに刺激を与えてくれました。
今日からあなたも思考を変えて、楽しくリラックスした人生をはじめてみませんか?

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