2016.11.09

日本橋再生計画の象徴「福徳の森」が誕生

五街道の起点として多くの「人」が行き交い、歴史と伝統を受け継いだ老舗の商店や企業、住民など地域コミュニティの「人」が中心となって江戸文化の発信を担ってきた日本橋に、新たな憩いの広場が誕生しました。その名は「福徳の森」。1,000㎡を超える敷地には日本の山野草50種類以上が植樹され、四季の賑わいを創出しています。徳川秀忠も参詣したという「福徳神社」、「くすりのまち」日本橋の歴史の象徴でもある「薬祖神社」、日本橋発祥とされる和菓子・今川焼きが評判の「芽吹(めぶき)茶屋」を併設し、早くも話題を呼んでいます。



この森開きを記念して、9月28日(水)~10月9日(日)まで「日本橋 熈代祭(きだいまつり)」が開催されました。日本橋の食文化を伝えるオリジナルの特製弁当、全国から選りすぐった日本酒から、江戸木版画などの伝統工芸体験、琴や笛のステージ鑑賞まで、味わって・学んで・酔いしれたスペシャルイベントの模様をレポートします。


一流店のひと皿をお得に堪能できる、
「日本橋 美食熈代屋台」が大盛況!



10月上旬の三連休中とあって「福徳の森」周辺は、この秋祭りを心待ちにしていた大勢の人で賑わいました。いちばんの盛り上がりを見せたのが、日本橋の老舗を中心に出店した2日間限定屋台。
「日本橋 美食熈代屋台」と題した約20店舗では、食通もうなる絶品の数々をリーズナブルな価格で提供。バラエティ豊かな日本酒の飲み比べほか、繁乃鮨をはじめとした寿司の名店が手がけるまぐろにぎり、洋食・レストラン桂のポトフ、伊勢重のすき焼き、ホテルマンダリン オリエンタル 東京のバーベキューロブスターなど充実のラインナップ。
「食べたいものがありすぎて、実は昨日も今日も来ました(笑)」というお客さまもいらっしゃいました。
特別なひと皿を目の前に、多くのこぼれる笑顔が印象的でした。


日本橋を、より深く知りたくなる。



さて「熈代勝覧(きだいしょうらん)」という江戸時代の豪壮な絵巻物をご存じでしょうか?
文化2年(1805年)頃の日本橋の街の様子を描いた絵巻物で、東京メトロ「三越前」駅地下コンコース壁面には、約17メートルにわたる複製が設置されています。
「熈(かがや)ける御大の勝(すぐ)れたる景観」という意味の絵巻には、日本橋が交通の要所として栄え、町人たちが集い、行き交い、生き生きと生活する姿が描かれています。

現在、日本橋では「残しながら、蘇らせながら、創っていく」をテーマに官民地域が一体となって、「日本橋再生計画」を推進しています。
日本橋固有の歴史や文化、水辺空間、コミュニティなどのアイデンティティーをベースとして、働く、住まう、遊ぶ、憩うなどの様々な機能を複合した街づくりを目指し、ハードを創るだけでなく、ソフトの付加価値創出事業を展開しています。

ハードとソフトの融合によって新たな地域コミュニティを創出する「福徳の森」は、「日本橋再生計画」の象徴となる取り組みです。

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