
2017.01.13
ミドリムシで人と地球を健康にする。ユーグレナのスタッフ全員が描く、新しい未来像とは?
ミドリムシで新しい未来をつくる!空想小説のような世界を夢見た人物が、10年ほど前に創業した株式会社ユーグレナは、いまや世界が注目するバイオテクノロジー企業に成長した。
そのオフィスを訪ね、ぶれない経営理念と行動指針について伺いました。

このミドリムシの学名を会社名にした株式会社ユーグレナは、ミドリムシの屋外大量培養に世界で初めて成功したバイオテクノロジー企業。出雲充社長は学生の頃にバングラデシュで目の当りにした子供たちの栄養不足問題に心を痛め、ミドリムシで「人と地球を健康にする」ことを理念とした起業を決意。2005年に創業した。当初は苦労の連続で倒産寸前まで追い込まれたこともあったが、出雲社長の情熱的かつ戦略的な呼びかけに多くの賛同者が集うようになり、急成長。2015年には第1回日本ベンチャー大賞の内閣総理大臣賞を受賞した。
(株)ユーグレナの本社オフィスがあるのは、JR田町駅の目の前に位置する森永プラザビル。緑と白で統一された清潔感溢れるオフィスだ。エントランスを通るといくつかの打ち合せスペースがあり、さらにその先の執務スペースとの間のドアには「another future」と記されている。ミドリムシで新しい未来をつくるという、全員の想いが込められたメッセージだ。ちなみに、(株)ユーグレナでは社内において「社員」という言葉は使わない。共に働く皆が仲間であり、同じ理念で結ばれた同志である、という出雲社長の強い想いからだ。
執務スペースの中央にあるのは可動式の椅子や机。部署を越えた打ち合せが行いやすいレイアウトになっている。さらにこのオフィスの一番の特徴は社長室がないこと。
「私のすぐ近くに社長のデスクがあるので、誰もが気軽に相談できます。意志決定が素早くなるし、社内の人間関係もとてもフラットですね」

そう教えてくれたのは、経営戦略部広報IR課の河野愛子さん。外資系のラグジュアリーブランドからこの春に転職してきたばかりだが、「社内にエネルギーが飛び交っているのを実感する毎日」だという。
例えば「チームシップを目指す─仲間一人一人がお互いを理解・尊重する。そのために個人が成長し、必要なマナーを習得する。」という項目があるが、その実現のために毎週実施されているのが、バースデーサークルのイベント。誕生日を迎える人に、他のスタッフがひと言を添えて、言葉のギフトを贈る。「毎月のように新しいスタッフが入ってきますし、国籍も多様化してきましたから、こうした小さなイベントもスタッフ間の交流にとても役立っています」と河野さんは語る。
河野さんにとって出雲社長は「信念のぶれないリーダー」。そして、その信念をスタッフ全員が同じく抱き、ミドリムシの可能性を追求する。『ミドリムシで栄養不足の子供たちを救い、ジェット機の飛行まで可能にする』。20年前だったら、空想小説に過ぎなかった「another future」は、いま、緑のドアの向こうで現実の世界になろうとしている。
株式会社ユーグレナ
2005年8月に設立。同年世界初のユーグレナ(和名:ミドリムシ)の屋外大量培養に成功。以来、機能性をもつ食品や化粧品の販売を行なう他、 地球環境に配慮したバイオ燃料や飼料としての利用など多岐にわたる分野での研究開発を行っている。横浜市等との協力で「国産バイオ燃料計画」をスタートさせている。
そのオフィスを訪ね、ぶれない経営理念と行動指針について伺いました。
ドアに描かれた「another future」のへの想い
誰もが子どもの頃に理科の授業で習った単細胞生物「ミドリムシ」。藻の一種であるが、植物と動物の栄養素の両方を作り出すことができ、その数は59種類に及ぶ。しかも、体内で光合成ができるので、二酸化炭素削減にも貢献できる。さらにミドリムシが体内に蓄えた油を精製すれば、自動車や飛行機の燃料としても利用可能。つまり、ミドリムシは途上国の栄養不足から、温暖化、地球資源の枯渇まで、人類が抱える多くの問題を解決できる可能性を秘めた生物なのだ。
このミドリムシの学名を会社名にした株式会社ユーグレナは、ミドリムシの屋外大量培養に世界で初めて成功したバイオテクノロジー企業。出雲充社長は学生の頃にバングラデシュで目の当りにした子供たちの栄養不足問題に心を痛め、ミドリムシで「人と地球を健康にする」ことを理念とした起業を決意。2005年に創業した。当初は苦労の連続で倒産寸前まで追い込まれたこともあったが、出雲社長の情熱的かつ戦略的な呼びかけに多くの賛同者が集うようになり、急成長。2015年には第1回日本ベンチャー大賞の内閣総理大臣賞を受賞した。
(株)ユーグレナの本社オフィスがあるのは、JR田町駅の目の前に位置する森永プラザビル。緑と白で統一された清潔感溢れるオフィスだ。エントランスを通るといくつかの打ち合せスペースがあり、さらにその先の執務スペースとの間のドアには「another future」と記されている。ミドリムシで新しい未来をつくるという、全員の想いが込められたメッセージだ。ちなみに、(株)ユーグレナでは社内において「社員」という言葉は使わない。共に働く皆が仲間であり、同じ理念で結ばれた同志である、という出雲社長の強い想いからだ。
執務スペースの中央にあるのは可動式の椅子や机。部署を越えた打ち合せが行いやすいレイアウトになっている。さらにこのオフィスの一番の特徴は社長室がないこと。
「私のすぐ近くに社長のデスクがあるので、誰もが気軽に相談できます。意志決定が素早くなるし、社内の人間関係もとてもフラットですね」

そう教えてくれたのは、経営戦略部広報IR課の河野愛子さん。外資系のラグジュアリーブランドからこの春に転職してきたばかりだが、「社内にエネルギーが飛び交っているのを実感する毎日」だという。
全員が共有する 「ユーグリズム」
執務スペースでは週に一度全体会議が開かれ、その際、全員で「ユーグリズム」という10項目の行動指針を確認し合う。会社創立10周年を記念して、スタッフ全員の想いをまとめて策定された「ユーグリズム」は、(株)ユーグレナのスタッフとして欠かせない軸を10項目にまとめたもの。同社の原点でもある。例えば「チームシップを目指す─仲間一人一人がお互いを理解・尊重する。そのために個人が成長し、必要なマナーを習得する。」という項目があるが、その実現のために毎週実施されているのが、バースデーサークルのイベント。誕生日を迎える人に、他のスタッフがひと言を添えて、言葉のギフトを贈る。「毎月のように新しいスタッフが入ってきますし、国籍も多様化してきましたから、こうした小さなイベントもスタッフ間の交流にとても役立っています」と河野さんは語る。
河野さんにとって出雲社長は「信念のぶれないリーダー」。そして、その信念をスタッフ全員が同じく抱き、ミドリムシの可能性を追求する。『ミドリムシで栄養不足の子供たちを救い、ジェット機の飛行まで可能にする』。20年前だったら、空想小説に過ぎなかった「another future」は、いま、緑のドアの向こうで現実の世界になろうとしている。
株式会社ユーグレナ
2005年8月に設立。同年世界初のユーグレナ(和名:ミドリムシ)の屋外大量培養に成功。以来、機能性をもつ食品や化粧品の販売を行なう他、 地球環境に配慮したバイオ燃料や飼料としての利用など多岐にわたる分野での研究開発を行っている。横浜市等との協力で「国産バイオ燃料計画」をスタートさせている。

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